忙しい人にこそ長期投資がおすすめの理由。最適な投資方法5つとあわせて解説

 

この記事の目次

忙しいビジネスパーソンが老後に向けて資産形成を始める場合は、長期投資をおすすめします。

長期投資とは時間をかけて金融商品を購入・保有し、収益を安定化させる投資の方法です。しかし「長期」という言葉だけでは、具体的なイメージがわからない方もいらっしゃるでしょう。

ここでは長期投資をおすすめする理由から注意点具体的な方法まで、くわしく解説していきます。

1.老後資金準備に長期投資をおすすめする3つの理由

老後資金の準備に長期投資をおすすめしている理由は、以下の3つです。

  • リスクをコントロールしやすい
  • 手間がかからない
  • 複利効果で資産を増やしやすい

つまり忙しい方でも、手軽に資産形成しやすいのです。

平日は残業や接待、休日は付き合いのゴルフや家族サービス。なかなか自由な時間を持てないビジネスパーソンは、多いと思います。そんな忙しいビジネスパーソンでも、仕事や家族との時間を確保したうえで老後資金を準備できるのが、長期投資なのです。

具体的に解説していきましょう。

1-1.理由1 リスクコントロールしやすい

長期投資は「時間をかけること」でリスクを抑える投資法です。

株式や債券といった金融商品の値動きは、時間が経つほど安定する傾向があります。つまり保有期間を長くとれば、そのぶん資産価値が上下に揺れ動く値動きの幅=リスクを抑えられます。

老後資金は老後生活の大切な原資ですから、ハイリスクな投資は避けたいもの。時間を味方につける長期投資なら、高度なテクニックなしでリスクを軽減できるため、老後資金の準備に適しています。

1-2.理由2 手間がかからない

投資対象の金融商品を決めたら、時間をかけてその金融商品を購入・保有し続けるのが長期投資です。

短期投資のように、チャートに張り付いて売買タイミングを予測する必要はありません。まめに相場を見なくてもよいので、株価の変動に一喜一憂することもないでしょう。

多くの証券会社では、株式や投資信託を自動で買い付け・積立できるサービスを展開しています。こうした自動サービスを活用すれば、よりいっそう投資にかかる手間や精神的負担が減り、本業に集中できるでしょう。

株式市場が開いている日中、多くのビジネスパーソンは会議や商談、営業資料の作成などをしているはずです。仕事中に相場が気になって会議に集中できない、なんてことを防ぐためにも、あえて相場は見ない・手間をかけない長期投資をおすすめします。

1-3.理由3 複利効果で資産を増やしやすい

長期投資で得た利益を再投資すれば、より効率的に資産を増やせるのも、長期投資の魅力です。

再投資とは、保有している金融商品から出た配当金などの利益を、さらに投資資金に回すこと。投資の過程で利益が出ても使わずに投資を続ければ、投資元本はどんどん増え、利益も加速度的に膨らんでいきます。このように利益が利益を生み出すのが、投資の複利効果です。

複利効果は長期投資と相性がよいため、老後資金を効率的に増やしていけます。投資で得た利益を再度投資するだけなので、忙しいビジネスパーソンでも手軽に取り組めるでしょう。

2.長期投資の注意点と成功の秘訣

長期投資を成功させるためには、以下の点に注意してください。

<長期投資の注意点>

  • 利益を得るまでにはある程度時間がかかるが、ただ時間をかければよいわけではない
  • 投資資金が少額だと、リターンは小さい

「長期」の期間に明確な決まりや定義はなく、「〇年でリターンが得られる」とは言えません。またリターンを出すためには、長期で成長が見込める投資先であることが大前提です。

そして投資資金が少なければ、そのぶんリターンは小さくなります。たとえば毎月5,000円を10年間積立投資したとしても、投資元本は60万円。年利回り5%で複利運用(年1回の複利計算)しても、最終的な収益は約15.4万円です。安心した老後を過ごすための資金としては、少々物足りないと言えます。

したがって長期投資では、次の点に注意しましょう。

  • 運用期間に余裕を持って続ける
  • 長期的に成長が見込める対象を選び、ポートフォリオ設定は慎重にする
  • 本業に励み、少しずつ投資資金を増やしていく

長く続けるためには、最初の投資対象選びが重要です。

投資対象選びは、次項の「長期投資におすすめの投資方法」を参考になさってください。

3.長期投資におすすめの投資方法

長期投資におすすめの方法は、以下の5つです。

  • 株式投資(バイ&ホールド)
  • 投資信託(積立投資)
  • ETF(ロボ・アドバイザー)
  • 不動産投資(不動産投資ファンド)
  • 太陽光発電投資(太陽光発電ファンド)

くわしく解説していきましょう。

3-1.株式投資(バイ&ホールド)

名前のとおり、上場株式の購入(Buy)と保有(hold)を続ける方法です。長期保有により、定期的に配当金と株主優待というインカムゲインを得られます。

株式は、企業の業績や社会情勢の変化によって値動きが激しくなるもの。大きなリターンを期待できる半面、リスクも高くなります。1銘柄だけの集中投資は避け、複数銘柄を購入して投資先を分散させましょう。

したがって株式投資は、資金的な余裕があり、値動きの激しさを許容できる方に適しています。

3-2.投資信託(積立投資)

投資信託を積立購入していく方法です。分配金を得られるファンドもありますが、長期投資には無分配型ファンドが適しています。

何故なら投資信託には、分配金が出るとファンドの純資産総額が減り、運用効率が悪くなる特性があるからです。他の投資で得るインカムゲインとは分配金の仕組みが異なるため、留意しておきましょう。

投資信託はファンド内に複数の資産が内包されており、ファンドマネージャーが資産の選定や運用を行います。そのため投資家が銘柄の分析や選定をする必要はなく、ひとつのファンドで資産分散効果を得られるのが特徴です。また、つみたてNISAを使えば、投資にかかる利益を20年間非課税にできます。

ただし投資信託の保有には、信託報酬というコストが永続的に発生します。長期保有するほどコストがリターンに与える影響は大きくなるため、できる限り信託報酬の低いファンドを選びましょう。

投資信託は、複数銘柄に投資する手間をかけたくない方や、つみたてNISAで非課税投資をしたい方に適しています。

3-3.ETF(ロボ・アドバイザー)

ロボット(AI)が投資判断をする全自動型の資産運用サービスへ投資する方法です。上場投資信託(ETF)へ投資するサービスが主流のため、ETFからインカムゲインとして分配金を得られる場合もあります。

ロボ・アドバイザーは「何に長期投資するのか」という投資先の選定から運用のすべてを、ロボットに一任できるのが特徴です。投資家は、リスク許容度をはかる簡単な質問に答えるだけで運用を開始できます。

このようにポートフォリオの設定やファンド選びをすることなく投資できる手軽さが、ロボ・アドバイザー最大のメリットです。ただし手軽さがあるぶん、ロボ・アドバイザーの運用コストは投資信託よりもかかりやすくなっています。また投資信託のように、つみたてNISAのように税制面が優遇される制度はありません。

したがって、コスト面よりも利便性と手軽さを優先して運用したい方こそ、ロボ・アドバイザーが適しています。

3-4.不動産投資(不動産ファンド)

不動産を投資対象とするファンドに長期投資する方法です。ファンド内で保有している不動産の家賃収入により、インカムゲインを得られます。

実物不動産へ投資する場合、ローンを組んで実物不動産を購入するなど、さまざまな準備が必要です。しかし不動産ファンドであれば、実物不動産を保有せずに少額で安定した収益を見込めます。

個人向けの不動産ファンドには不動産投資信託のREITや、不動産投資型クラウドファンディングがあります。いずれも数万円程度から手軽に投資を始められるため、長期で安定したインカムゲインを期待する方に適しているでしょう。

ただしインカムゲインを定期的に受け取ると、先述した複利効果は期待できません。定期的な収入より老後資金の成長を優先したい場合は、インカムゲインを再投資しましょう。

関連記事J-REIT(不動産投資信託)と実物不動産投資の違いとは?それぞれの投資に向いているのはこんな人ではJ-REITと実物不動産投資の違いについて説明しています。
また不動産クラウドファンディングとは?仕組みやリスクについて解説では1万円から投資できる不動産クラウドファンディングについて詳細に説明していますので、興味がある方はあわせてお読みください。

3-5.太陽光発電投資(太陽光発電ファンド)


太陽光発電を投資対象とするファンドに、長期投資する方法です。ファンド会社によって作られた太陽光発電の売電収入により、インカムゲインを得られます。

実物太陽光発電設備へ投資する場合、実物不動産と同様にローンを組んで実物太陽光発電設備を購入するなど、さまざまな準備が必要です。しかし太陽光発電ファンドであれば、実物太陽光発電設備を保有せずに少額で安定した収益を見込めます。

太陽光発電の売電価格は、再生可能エネルギーの固定価格買取制度によって国に保障されています。エネルギー自給率の低い日本にとって、再生可能エネルギーの普及は社会的な課題です。そのため太陽光発電投資には収益の見通しを立てやすく、社会的課題の解決に貢献できるというメリットがあります。

ただし固定価格買取制度の適用期間は、最長20年。そのためファンドの運用期間も最長20年までとなっていることが一般的です。実物太陽光発電設備への投資であれば、買取単価は下がりますが、固定価格買取制度終了後も直接電力会社に売電できるかもしれません。しかしファンドの場合は、投資の出口はあらかじめ決まっており、ファンドの運用期間を超えて投資を続けることはできません。たとえファンドの運用が好調であっても、投資期間の引き延ばしはできない点に留意しておきましょう。

したがって環境問題に関心があり、20年の投資期間を見据えて計画的に資産形成できる方は、太陽光発電投資が適しています。

4.まとめ

仕事や家族サービスで忙しいビジネスパーソンには、長期投資がおすすめです。

長期投資は、ただやみくもに長く投資すればよいわけではありません。長期的に成長を見込める投資対象に、少しずつ資金を増やしながら投資していくのが成功の秘訣です。

手間をかけずに時間をかけ、計画的に老後資金を準備しましょう。


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